ス ク リ ー ン 印 刷 と は ?
(有限会社樹脂印刷社代表取締役取 河合秀明談)
「スクリーン印刷は空気と水以外には印刷が可能。」
スクリーン印刷は、その素材に適するインキがあれば、空気と水以外即ち気体と液体以外の個体について、どのような材質・形状・用途にも
使用することの可能な印刷方法です。
「用途。」
ポスター・広告看板・道路標識。
飲料品・化粧品・薬剤等の容器(瓶・缶・カップ)。
各種計器・家電製品の銘板・部品、集積回路の基盤。
シャツの絵柄等。
「材質。」
各種合成樹脂・金属・ガラス・陶磁器・木製品・布。
「ガリ版?」
スクリーン印刷の製法については、孔版方式が用いられています。例えばコピー機が一般的でなかった時代、会社や学校で用いられた
「ガリ版(謄写版)」と言われる方法もスクリーン印刷の範疇に属するものだと思います。謄写版印刷は鑞引きした謄写版原紙に鉄筆で
絵や文字を切り書いたものを、紗(スクリーン)を張った枠に貼り付けその上にインキを置いてゴムローラーなどで伸ばし、紗を通して
インキを落とす方法です。
スクリーン印刷では、鉄筆の替わりに写真のネガフィルムに相当するもの、鑞引き紙の替わりにナイロン・テトロン・金属等のメッシュ
スクリーンに紫外線感光硬化樹脂を塗布又は貼り付けたものを使用しています。印刷版の製法は紫外線硬化樹脂(感光剤)を塗布又は
貼り付けたスクリーンのに版下を当て紫外線ランプにより感光剤を硬化させます。すると紫外線の当たらない部分の感光剤は硬化しないままに
なるのでこれを洗い流して、スクリーン部分を露出させその上からインキをゴムスキージ等で掻き落とすことにより絵柄・文字を印刷します。
又、タオル・スカーフなどの絵柄に古くから用いられている「捺染」といわれる技術もやはりこの範疇のものです。
「大きなものから細かいものまで」
印刷する対象物は基本的には、平面物ですが対象物を固定する「治具」を作製することで立体物(立方体・円筒・球体)の表面に
印刷することが可能となります。
版枠・印刷台を大きくすることで街で見かける道路標識・料金表も製作できますし、製版技術の進歩により、集積回路のプリント基板も
製造しています。
又、金属やガラスのような硬いものからTシャツの絵柄のような軟らかいものまで加工ができます。
この他特殊なインキを使用することで、オフセット印刷物の表面のオーバーコート(ニス引き)、香りのカプセルを混合した香料インキ、
くじの当選番号を隠すのに使用するスクラッチインキ、カーボン。銀等を混合した導電インキなど様々な用途にも活用されています。
「こんなところがいい?!」
上記以外にスクリーン印刷の特長として、他の印刷方法(オフセット印刷・グラビア印刷等)に比べて印刷インキの定着量が多いという
事があります。このため耐候性が良く、色持ちが良好です。又樹脂層が厚いのでスクラッチくじの銀色部分のように隠蔽性もあります。
「そして・・」
当社で製造しています「吸盤シート」製品はこのスクリーン印刷技術を応用した製品です。
「吸盤シート」製品に限らず、スクリーン印刷についての疑問・お問い合せは担当河合まで
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スクリーン印刷加工品例
音響機器の操作パネル・カップ〔磁器)
蝋燭・自動車用アクセサリー〔缶スタンド・
ダストボックス・クリップ〔金属)・化粧品
家電製品のパーツ・おもちゃのパーツ・ミラー
目盛板・シリコーン樹脂ボタン
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